新庄剛志にノーアポで会いに行き「引越し」を決断させた“しくじり芸人”の話(後編)

どうも、DIGITALIAN編集長 兼 お笑い芸人「バウストローク」の横井貴明です。

今回は新庄さん企画「後編」です。

「中編」では、新庄さんの家を発見し、ご本人と対面したところまでお届けしました。

この「後編」では、僕たちが見聞きした“新庄剛志の名言・エピソード”をご紹介します。

そして、その紹介をしていく中で、

  • 「前編」にてお伝えした“企画”の結果
  • 僕たちバウストロークが“新庄さんに決断させたこと”
  • 僕たちバウストロークの“しくじり”

についてもご報告できればと思います。

それでは「後編」スタート!


「あー、俺、全然怒ってないからね?(笑)」

〜器が大きい。“スター”新庄〜

僕たちはアポなしで新庄さん宅に押しかけました。

そして、怒られることも覚悟の上で、「自分たちが日本から来た芸人であること」「新庄さんに会うために、そして企画をやるために来たということ」を説明しました。

すると、、

新庄さん
へー。。よくわかったね、この場所が。

どうやって家を見つけたのか、この経緯についても、全て正直に話しました。

横井
突然押しかけてしまい、申し訳ありません…。どうしても“企画”がやりたくて、来てしまいました…。
大山
本当に、すみません…!
新庄さん
ん?
あー、俺、全然怒ってないからね?(笑)
大山
…えっ?
新庄さん
当然ね、家の場所とかは絶対に言わないで欲しいけど…!
こうやって、君ら2人がここへ来たこと自体は、むしろ本当、すごいと思う。

いや最初チラッと見たときはパパラッチかと思ってさあ!
「え、もう家バレたの?」って思ったの(笑)俺ここに引っ越してきたばっかりなのに(笑)

横井
・・・。
新庄さん
うん。まあ、なんにせよすごいよ、「やろうって思って」「実際に行動して」「辿り着いたこと」全部。
いやよく来たよ(笑)
本当にすごいと思う。

このように、新庄さんは怒るどころか、僕たちの“行動力”や“運”について「すごい」と褒めて下さいました。

ある程度は、「前編」にて予想していた展開ではあったものの、かなり「希望的観測」ではあったので、
実際に、笑って話し続ける新庄さんをぼーっと見上げながら

「もし逆の立場だったら、自分はこんなこと言えただろうか。」

と考えていました。。

“スター新庄”は、器も大きい…!

素直に「かっこいいな」と思うと同時に、正直「新庄さん怒らなくてよかった〜」と、内心ホッとする自分もいました。
そもそも怒られることを覚悟の上だからこその“アポなし訪問”だったにも関わらず、
いざ対面してみると、そのような感情になってしまっていました。
小物ですね。

そんな筆者とは対照的に、
新庄さんはやはり、かっこいい男でした…!

こういう一面は、人として見習いたいですね。。。

 

「俺は、1日でスターになった…!」

〜“驕り”ではない、確固たる“自信”。〜

どうやら、会話に付き合ってくださる様子の新庄さん。

身に余るお褒めの言葉を頂いた後は、以下のような会話をしました。

新庄さん
お笑い(芸人)か〜。コンビ名は?
横井
あ、僕たち「バウストロー…
大山
(横井に被って)「バウストローク」!
横井
…と言います。
新庄さん
ええ?
な、なに?…マウストローク!?

少し余談ですが、、

大山は、人が喋っているのにそれを遮って全く同じ話を始め、さも「その一言が自分の手柄だったかのようなツラ」をします。僕はこれを、「会話泥棒」と呼んでいます。
(今回のそれに関しては、「“コンビ名”って、人のセリフを奪ってまで言いたいこと?」という疑問が残りますが。。まあ、よっぽど緊張していたんでしょう。)

そして、この「会話泥棒」により、場が「ぐちゃっ」となり、聞き手に何も伝わらない…というのが大山お得意のパターンなんです。

案の定、新庄さんも聞き取れなかったご様子。
「ええ?な、なに?…マウストローク!?」と言われてしまい、コンビ名を2回言う羽目になります。

荒ぶる気持ちを抑えて、
再度「あ、僕たち…」と話し始めると、

またもや大山は
「ばバウストロークぅ!」と被ってきやがりました。
さすがに会って間もない新庄さんの前で、「いや“マナ◯ナ”やってんじゃねえんだよ」とツッコむ勇気は出ませんでした。
小物ですね。

・・・

新庄さん
で、何年くらいやってるの?
大山
まだ5ヶ月くらいです(当時)。“芸歴”も“結成してから”も。
新庄さん
へえ〜。
まあ、関係ないからね。5ヶ月だろうが、5年だろうが、センスやから。

俺は、1日でスターになった…!

大山
おおー。。

「ああ、本物(の新庄)なんだなー…。

と実感させられる一言でした。

新庄さんのこの一言は、活字だと自慢話っぽくも取れますが、
僕の目には、“事実のみを淡々と話しているだけ”のように映りました。

ただ、表情は終始笑顔。。
それは、“イヤミ”な感じではなく、野球少年が「お母さん、今日試合でヒット打ったんだよ!」って言ってるかのような(笑)“純粋な笑顔”だなあ…という印象を受けました。

どこか少年のような匂いを残しつつも、“驕り”ではない、確固たる“自信”に満ち溢れていた新庄さん。

さすがは、野球界で数々の偉業を成し遂げていらっしゃるだけのことはある…
といったところでしょうか。

 

「アドバイスするなら、“いつでも笑顔”ね!」

〜よく言われてる話? なら、あなたはできますか?〜

新庄さん
…ていうか、なんで俺なの?(俺のところに来たの?)

正直に言ってね!俺、騙されてばっかりだから(笑)

僕たちは、「前編」にてお送りした「実行に至る経緯」を全て正直に話しました。
当然、「引きの強い企画を行いたいが為に、新庄さんのネームバリューを利用しようと思っていた」ということも。

新庄さん
ふーん。事務所は?
大山
所属していません。フリーでやっています。
横井
サラリーマンを辞めて、養成所など行かずそのまま始めているので、必然的に…。
新庄さん
へ〜、いいじゃん!儲かるし。
横井
いやあ〜、、今は全然…(笑)
新庄さん
まあ実際、フリーでやるの良いと思うよ!
個人でそうやってちゃんとやってたらさ、プロの目に留まって声が掛かることもあるだろうし!
コブクロさんみたいな感じでね…社長に声かかったりなんかして。
大山
おー、なるほど…!
新庄さん
まあ、アドバイスするなら、“いつでも笑顔”ね!絶対誰かが見てるから。
人の悪口を言わないことも大事かな!
大山
はい!絶対実行します!

この時点ではまだ、帰国後の大山の最初の一言が

空港で、誰かにキャリーケースをぶつけられたことに対する「ふざけんなよ。誰だよ。ぶっ◯すぞ。」

だったということは、誰も知らなかった。。

・・・

まあ、何しろ

  • いつでも笑顔
  • 人の悪口は言わない

非常に大切なことですね。

「そんなのよく言われてる話じゃん」と思われるかもしれませんが、これを実行し続けることは本当に難しいことだと思います。

これを100%体現していらっしゃるという新庄さん。
ただただ頭が下がります。。

 

「あ、換金はよろしく〜(笑)」

〜お金まで貰っちゃいました…。〜

新庄さん
で、俺は何をやればいい?
大山
バリの飲食店での様子を題材にしたショートコントを考えて参りまして、こちらを一緒にやって頂きたいっていうのと、その様子を動画に撮らせて頂きたいです…!

その他、“コンビ名をつけて頂きたい”など、企画の詳細についてお話しした。

新庄さん
いやあ、俺だけの判断じゃできないね〜、、事務所に聞かないと。
(君らの)その感じ、俺は嫌いじゃないけどね〜!
横井
やっぱり、確認は必要ですよね。。
新庄さん
あと、ネタは見たい!ネタが面白かったらやってあげててもいいけど、ネタが面白くないのに俺が(名前を)つけて、売れなかったら、ダメでしょ?
横井
はい。それは、僕たちとしても、是非見て頂きたいです!
新庄さん
うん。…じゃあまあ、とりあえずは事務所に聞いてみてあげるよ!
横井
ありがとうございます!よろしくお願いします…!
新庄さん
ちなみに、いつまでバリにいるの?
大山
明日(4日目)の夜、帰りの飛行機に乗る予定です。
新庄さん
え、みじか…(笑)もしかしたらそれじゃ厳しいかもなあ。。まあまあ、聞いてみるよ。
大山
すみません、ありがとうございます!
新庄さん
まあでもタイミングよかったね!
俺、昨日、日本から帰ってきたの!

「中編」で言われた「今、新庄はバリに居ない」というのは、このことだったようです。「あそこで諦めなくてよかった…。」と思いました。

続けて新庄さんは言いました。

新庄さん
詳しくは言えないけどさ、おじいちゃんになったり…色々やってきたの(笑)

当然、この時は、その言葉の意味は全くわからなかったのですが、

新庄さんは、「ニンゲン観察バラエティ モニタリング 夏休み直前3時間SP(2017年7月放送)」での「おじいちゃん変装ドッキリ」のことを言っていたのだと思います。
(のちにこの放送を見て、合点がいきました。)

(出典:https://twitter.com/monitoringtbs6/status/882810336100982784https://twitter.com/monitoringtbs6/status/882810336100982784

 

新庄さん
ちなみに、2人は名前はなんて言うの?
大山
大山亮祐です。
横井
横井貴明と言います。
新庄さん
(メモに)書いておれにちょうだい!連絡先も。このあと事務所に「企画ができるか」聞いてみるから。
で、その結果に関係なく場所変えて話そう!
たぶん待たせちゃうと思うから、先に待ち合わせ場所に行っててほしい。
暇だったら、これでメシでも食ってて。

そう言って新庄さんは僕たちに1万円札を渡してくださいました…!

「なんでここまで良くして下さるんだろう…」と逆に怖くなりました。

新庄さん
あ、換金はよろしく〜(笑)

僕たちは、新庄さんにお礼を告げ、

新庄さん宅から遠く離れた、“待ち合わせ場所”に移動しました。

↑待ち合わせ場所での1枚。

 

 

しかし・・・!

待てど暮らせど、

新庄さんはその“待ち合わせ場所”に

現れることはありませんでした。。

 

 

「もしもし?新庄のマネージャーの〇〇ですけれども…」

〜起死回生のチャンス!?〜

とにかく待ち続けていると。。

新庄さんのマネージャーだと名乗る方から電話がきました。

その“マネージャーさん”によると・・・

  • 新庄さんはお仕事があるため、“待ち合わせ場所”に行くことができない
  • 「バウストロークとは一体何者なのか」教えて欲しい
  • それを踏まえて、「企画をやらせていいか」判断したい

とのことでした。

僕たちは

  • 自分たちのプロフィール・経歴
  • コントネタの動画
  • 僅かなアピールポイント

を、そのマネージャーさん宛にメールで送りました。

 

 

しかし・・・!

待てど暮らせど、

そのマネージャーさんから

お返事の電話やメールが来ることはありませんでした。。

 

 

「そのとき俺は、、お前らの前に姿を現すよ。」

 〜え、かっこよすぎません?〜

マネージャーさんと連絡がつかないまま夜が明け

バリの旅の最終日(4日目)を迎えてしまいました。

僕たちは、「もし、企画がNGなのだとしても、こんな終わり方じゃ嫌だ」と思い、

半ば破れかぶれな気持ちで、再度、新庄宅へ向かうことにしました・・・!

 

新庄宅に到着。。

ラッキーなことに、新庄さんは家の外にいました。(バイクの整備をしてました。)

「今度こそ煙たがられちゃうかもな…」とも思いましたが、意を決して、声をかけてみました。。

横井
あの、新庄さん!
新庄さん
あー!昨日ごめんね!
仕事だったんだよ〜。。
俺さあ、自分の予定ちゃんとわかってないの!(笑)
大山
ああー(笑)いえいえ!
新庄さん
あとやっぱりねー、企画とかはダメらしい。。
動画とか写真とかで露出するのもダメって言われちゃった!
横井
あー。。やっぱりそうでしたか…。
新庄さん
うーん、2人にもっと“実績”があればねえ…。そしたら色々やってあげられた可能性もあったんだけど。
まあ信用度(の低さ)の問題やね。
横井
そうですよね。すみません、そんなことにお時間を割かせてしまって。。マネージャーさんにも、かなりしつこく電話やメールをしてしまい、ご迷惑をおかけしました。
新庄さん
う〜ん、まあしょうがないよね。

とりあえず!今俺ができることは何も無い。
でも、これから頑張って、自分らの力で這い上がってきな?そのガッツがあればできると思う。

横井
…はい!
新庄さん
で、どうしたって浮き沈みのある世界だから、そのあと必ず落ち込むと思う。

そのとき俺は、、お前らの前に姿を現すよ。

約束する。

横井
・・・!
大山
ありがとうございます!

 

もう、多くは語りません・・・。

 

しつこいようですが、かっこよすぎませんか?

 

「2人の新しいコンビ名は・・・」

〜わざわざ考える時間を割いて下さる新庄さん〜

新庄さん
昨日も言ったけどさ。実際、こうやってここへ辿り着いたのはすごいよ。その感じは、すごい好き。

だからね、2人の新しいコンビ名考えてはみたんだよ!使っちゃダメだけど(笑)

大山
えー!ありがとうございます!
横井
ありがとうございます…。ちなみに、なんていう名前でしょうか?
新庄さん
うん。公には言わないで欲しいんだけどね。2人の新しいコンビ名は・・・〇〇〇〇!
大山
お〜、、〇〇〇〇ですか!
新庄さん
そう!
横井
〇〇〇〇、好きです…!バウストロークなんてダサい名前とは比べ物にならない程に。
大山
いやいや!…いやいやって言うのもあれだけど(笑)
新庄さん
まあ、そこまで良いかわかんないけどね(笑)この名前をプレゼントしようと思ってたんだよ。。
横井
考えてくださり、本当にありがとうございます…!
新庄さん
結局、事務所的にやっぱりダメになっちゃったけどね。
横井
となると、やっぱり当面はダサい名前のままか。。
大山
おーい。

実際、“そのコンビ名”に改名することも、“そのコンビ名”を公表することもできないので、非常に残念ですが、
新庄さんは、「ひらがなのコンビ名」を考えてくださいました。

突然現れた訳のわからない奴らのために、わざわざ時間を割いてコンビ名を考えてくださった新庄さん…。

感謝してもしきれません。

 

「決めた。マレーシアに引っ越すわ!」

〜なんかおもろくない?って、、本気ですか?〜

↑「手、出して。顔写真はダメだけど、これならオッケー。」「“この手の甲の傷跡は新庄だ!”って分かる人には分かるから。この写真は撮っておきな。」と仰って下さった新庄さん。

この「手」の写真以外に、「新庄さんと、こういう会話をしたんです」ということを他で話したり、記事とかにしても良いか?と聞くと・・・

新庄さん
ああ、それは全然いいよ!ただ、俺と会えた証拠はほぼ無いわけだから、その話だったり記事を信用してもらえるのかどうかは、自分次第だよ?
横井
はい…!ありがとうございます。
新庄さん
あ、ここに来たことを公表するならさあ、「新庄は“次はマレーシアに行く”って言ってた」って言ってよ!
大山
…あ、はい。

…え、え? それは、マレーシアに“引っ越す”ということですか?

新庄さん
うん!そうだね。こうしてお前らに家もバレちゃったしね(笑)決めた。マレーシアに引っ越すわ!
大山
え、あ、本当ですか!?
新庄さん
そう!「言えって言われた」でもいいけど(笑)まあ、引っ越すのは確実だね。

それに、「新庄が無名の若手芸人に引越しを決断させられた」みたいな展開、なんかおもろくない?(笑)

大山
はい…。でも、本当に申し訳ありません…。
新庄さん
いや、俺は2人のこと全然恨んでなんかなくて、むしろ褒めてたって言っていいから。実際そうだし。
横井
ありがとうございます…。
新庄さん
じゃあ。気をつけて帰んなね!
大山
ありがとうございました…!
横井
ありがとうございました…!

結局、新庄さんに引越しの決断までさせてしまった、我々バウストローク。

最後の最後まで、多大なるご迷惑をおかけしてしまいました。

これが、僕たちの“しくじり”です。

 


最後に

まとめると…

  • 「前編」にてお伝えした“企画”の結果
    ①新庄さんを探し出すことができた。
    ②一緒にネタをやることはできなかった。
    ③新庄さんに新しいコンビ名を考えてもらうことはできたが、それに改名することはできなかった。
    ④“芸能の世界の先輩として”というよりは、“人生の先輩として”貴重なお話をたくさん聞くことができた。
  • 僕たちバウストロークが“新庄さんに決断させたこと”
    →マレーシアへの“引越し”
  • 僕たちバウストロークの“しくじり”
    →新庄さんをはじめ、ご関係者様に多大なるご迷惑をお掛けしてしまったこと

 

後になって思ったのですが…

新庄さんは、“企画などできっこない”ということを最初から分かっていたのかもしれません。

しかし、仮にそうだったとしても
僕たちの為に、最後まで楽しそうにお話に付き合って下さり、また、可能な限りを尽くして色々なものを与えて下さいました。

その結果、旅の目的全てを果たすことはできませんでしたが、この経験は僕たちにとってかけがえのないものとなりました。

「相手のお願いを聞いてあげられない状況でも、代わりの何かを満たしてあげることによって、相手は満足して帰って行く」・・・。

今回、このことを実体験から強く学んだような気がします。
これは、ビジネスにおいても言えることかもしれません。

新庄さん自身、このあたりのことをどこまで考えていらっしゃったのかは分かりませんが、

新庄さんがしてくださったような“行動”を、さらっと笑顔でできちゃう・・・

 

(元メジャーリーガー、芸人、ビジネスマン…どんな肩書きであろうとも)

“精神的なお話”として)

そういう、“かっこいい大人”に なりたいものですね。。

 

【横井貴明(筆者)Twtter】
https://twitter.com/yokoitakaaki

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