どうも、でじたりあん編集長横井です。
今回は甲子園常連校で有名な横浜高校の野球部前監督・渡辺元智さんに取材して参りました。
キャリア50年、横浜高校の黄金時代を築いた渡辺さんから「人を教育する者・指導する者の心得」を伺ってきました。
<お話を伺った方>
渡辺元智(わたなべ もとのり)氏
日本の高校野球指導者。横浜高等学校硬式野球部前監督。同校硬式野球部監督を長年務め、同校を強豪校に育て上げた。
■甲子園の通算成績
出場回数27回/51勝22敗/優勝5回/勝率.699
■指導した主な選手
松坂大輔/筒香嘉智/愛甲猛/涌井秀章/多村仁志/成瀬善久
指導者はチェンジできなくてはならない
渡辺さんの“変遷”







第1の変遷「踏襲・模倣」
とにかく真似して、周囲を上回る量やる










次なる変遷へ
きっかけは、全国制覇した1973年の春のセンバツ


「なぜ勝てないんだろう」と真剣に考えていた時に、あるシーンを思い出しました。




すると富田選手が、涙を流すんですよ…。今まで、どんなスパルタ・鉄拳制裁にも涙なんか流さず、しらーっとしてるような男だったんですけどね…。


今まで「打たなかったら承知しねえぞ!」とか言って、罵倒・罵声を浴びせて威嚇するばかりだった私が(笑)予想外の事を言ったものですから、その言葉に愛情を感じたのでしょう。


声を掛けた直後の11回表、2アウトから、レフトスタンドへホームランを打った…!その結果、優勝が決まりました!

スパルタ野球からの「チェンジ」
指導者は指導される側に立って物事を考えよ。しかし指導者としての自信・見識・権威・プライドがなければいけない。

同時に、それには「自分を鍛えなきゃいかん!」と思いました。指導をする立場の人間は自分を鍛える必要がある。。


相手側に立って物事を考えるから、相手が感謝や尊敬の念をこっちに注いでくれるようになる。そうなった時に、指導者には、自分の資質への「自信」がなくてはいけません。




第2の変遷「言葉の野球」の勝利
指導される側の立場になって物事を考え、変わったこと




しかし、どうしても“この夏”を制覇したい…選手のために。

彼の胸に手を当てるとね、ガタガタガタガタ激しく震えてるんですよ…。もしこの回に1点取れなければ(悪天候のため)コールドで終わるかもしれないということもあって、、かなり緊張していたと思います。
「なんだこの震えは…。これじゃ打てない。」と思いましたが、、こんなときこそ選手側に寄り添って適切な言葉を掛けてやることが大切だと直感しました…!


「打率1割台?お前はそんなもんじゃない。」
「1球目、必ずストレートが来る。。こんだけ激しく雨が降ったんだ。ピッチャーも手が滑って変化球は投げられないはず…。1球目からストレートに的を絞って振れ。」
「あとのことは全部、俺の責任だ。」



「スコアが1-1になったから、もし凡退して(悪天候のため7回で)試合終了でもドローだ。もし宍倉が三振しても“負け”はないよ。」
どころが、宍倉もガタガタ震えていたんので、沼澤同様に胸に手を当てた。。すると安心したのか、動悸が治ったんです…。

そしたら2点2塁打を放ったんですね…!そして3-1で勝つことができました。。
さらにその勢いで早実との決勝にも勝利し、全国制覇を成し遂げたんです…!


そして何より、こういうことに“まず指導者が自分で気づき、指導の手法を変えることができなくてはダメ”ですね。。
第3、第4の変遷へ・・・
指導者は忍耐強く、タフじゃなきゃいけないと思います…。












たったこれだけのことですが、、次会う時の会話のきっかけになりました。グラウンドでスムーズに会話できるんですね。
そういう状況下で選手の方から監督に歩み寄れと言っても無理なんですよね。

まとめ
最近の学校教育は、教師と生徒が密にコミュニケーションを取ることができる対話型の教育が一般化されています。
このため現代の新卒社員世代は「1対1で丁寧に教えてもらうこと」に慣れている傾向にあるそうです。
つまり、『先輩であるオレの背中を見て仕事・技術を盗め!』という無言の教育は、やや通じにくくなってきていると考えらます。
(これを比較的若者に分類される筆者が言うのは変な話ですが…“事実に基づく推論”と捉えて頂きたいです。)
上記を踏まえて、「新卒社員とは、密に“対話する・対話させる”ことを心がけよう。」…と、これだけでも1つの「気づき」であり「チェンジ」なのではないでしょうか。筆者の稚拙な考えかもしれませんが、例えばこういうことから始めてみるのもありだと思います。
“人をマネジメントしたり教育する人間は、される側の人間に寄り添い、かつ自分を鍛えなくてはいけない”…。
「…え?社会人同士の場合でもそこまでする必要ある?」と感じてしまう方も、中にはいるかもしれませんが、
少なくとも、「そういえば“人を指導・教育して何かしら影響を与える”のって、それなりに責任を伴う重要な仕事だったよね。。」と感じて頂けていたら、筆者として嬉しいです。

横井貴明

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